今年の病院目標の後半に、【「地域包括ケア病棟」の実現でその役割を果たそう】とあり、今月1日からついに3階病棟に残っていた一般急性期病床6床を地域包括ケア病床に届け出変更することにより、3階病棟は地域包括ケア病棟になりました。これにより各病棟の業務負担の増加が見込まれます。特に3階病棟で主に入院診療を受け持ってきた小児患者も4階病棟で担うことになるので、一般急性期の4階病棟は整形外科手術、小児患者、内科急性期治療が集中することになります。また3階病棟はこれまで以上にスムーズな退院支援が求められます。看護師の業務負担を減らすために他職種のさらなる病棟業務支援が必要です。
この病棟再編により単純な当てはめ試算では年間1900万円の増収が見込まれます。全国6割以上の病院が赤字であり、「地域医療は崩壊寸前」(今年3月の6病院団体からの発表)と医療経営が極めて厳しい現在、高松平和病院・香川医療生協が倒産しないことが最低限守らなければならない地域への約束です。「地域におけるポジションを再確立することによって、無差別平等の医療と福祉の灯をともし続ける(第三回評議員会方針)」ことが大切です。
高松地域にとって、平和病院の立ち位置を考えると、地域で安心して暮らしていける高齢者医療を支える在宅医療、それを支える病棟(いわゆる「ときどき入院、ほぼ在宅(厚生労働省)」)、県東部で唯一の役割を果たしている緩和医療、高松市域随一の小児医療がその中心となるものです。そのために医療生協の病院・事業所はそのときどきの診療報酬の動向もみながら変わり続けていかなければいけません。これは数年後といわれる上福岡町への新築移転の議論と同じです。引き続き、柔軟に変わり続ける組織でありたいと思います。

7月末の県民医連医師団会議の現地参加医師の集合写真