Vol.80

大局に立った経営問題:医師団会議でのコンサルタントからの指摘

先月末に全日本民医連評議員会がありました。そこでの中心的な課題として、全国の医療機関が深刻な経営危機を迎えていることが強調されました。コロナ後からの医療不況、6月の診療報酬・介護報酬改定で全国の病院、診療所、介護事業所は軒並み収入を減らし、必要利益を確保できていません。以前から言われているように、目先の黒か赤かに惑わされることなく、まずは大枠の経営実態を正確に把握することから出発すること、地域分析を踏まえた医療構想の再構築、リポジショニング、経営計画の見直しをすすめることが絶対的に大事との指摘がありました。

次いで、先週木曜日に香川民医連の医師団会議があり、病院建て替えを見据えて今春から相談をしている、医療コンサルタントからの報告と質疑応答がありました。(お金を使っての「外圧」による評価ではありましたが、時期がよく、まさに大枠の経営実態を把握/直面することとなりました)

詳細は省きますが、現在は職員の奮闘のおかげで今の手持ちの病院機能構造で、目一杯稼動しており、経営上の伸びしろが少ないこと、持続可能な医療事業としての構造転換と費用圧縮が必要なことが指摘されました。

病院に勤務する常勤医師ほぼ全員から質問や感想が出されました。現在の医療生協・病院が抱える課題を認識し展望が話され、今後の新病院建設に向けた議論のスタートになったのではないかと思われます。地域における自らの立ち位置・役割を認識し、病院目標である「誰のために なんのために」を体現させる病院建設の議論を今後も行っていきます。