平和病院の一般急性期病床は56床あり、10対1看護基準の「急性期一般入院料4」を選択しています。この基準を満たすための重症度、医療・看護必要度として数多く算定していた「心電図モニターの管理」が今回の改定ではずれたため、当院の入院料4の基準クリアが難しいかもしれないという情勢です。もしクリアできなければ、同じ医療活動をしていても年間で何百万円の減収となってしまいます。
このたびの一般病床の看護必要度項目の変更・改定は急性期病床の絞り込みを狙っています。また、地域包括ケア病棟・病床では自宅からの入院患者割合を増やし、(200床以上の病院の場合)自院での転棟割合を減らした改定の内容からは、post acute機能を軽視していると言わざるをえません。
社会保障費抑制を目的として、急性期病床削減路線がコロナ禍の前から強く押し進められています。平和病院のように内科系の疾患を多く診ている中小規模病院に今回の改定はかなりの痛手となります。しかし、これらの病院もコロナ感染症にしっかり協力・対応しています。中小規模病院は病床機能の分化と強化、地域連携の中でポジショニングを見直し、対応が迫られており、その途上のコロナ禍の大混乱で苦しめられた病院が収益減にならざるを得ないような改定となっています。
まさに、たたかいと対応(【たたかい】社会保障費全体を増やす国民的な運動 と 【対応】診療報酬改定に対する各病院の取り組み)が求められています。