私たちの組織(病院、民医連、医療生協)は他の医療機関と比べて一際「理念」を大切にしていると思います。私たちがいまある現実をどのように認識するのか、理想とする社会はどのようなものか、それに向かって私たち自身がどのように学んで成長していくのか、について、香川民医連では教育学習委員会を設置して職員育成を推進しています。
最も特徴的と言えるのが、全日本民医連から半年に一度出される総会方針や評議員会方針の感想文提出にこだわっています。香川民医連の全職員に提出を求めています。特に看護部は毎回100%近く提出していただいています。忙しい職場で長い長い文章を前にして感想文を書いてもらうのは毎回本当に大変だと思います。しかし、うちの病院組織はこういった情勢認識のもと、医療活動を行っていると半年に一度くらい触れられたらいいなと思います。目の前の困っている患者さんは大河に投げ出されて漂う一枚の木の葉なのだと見えたら、その患者さんの背景についてSDH的視点でこだわって考えることができる職員集団でありたいと願います。委員会事務局の吉原さんからは『理念を浸透させることで「民医連っていいよね」と思ってもらえるような職員育成めざしていきたいです』と言ってくれています。
そして、この2年間と次の2年間の私たちの職場づくりのキーワードはなんといっても「ケアの倫理」です。ケアがめぐる社会をつくることがスローガンでもあるので、「ケア」と一日一回言葉にするようにしています。また、周囲の人(特に管理職の皆様)にも同じく「ケア」と言ってもらいたいです。これにより、ケアってそういう意味にも使われるのか、と新しい気づきに溢れます。「ケアの倫理」はまだまだなじみの薄い新しい言葉ではありますが、職場内でのお互いの理解や労り、利用者さんや共同組織の皆さんとの共同の営み、私たちが現在の政治や情勢を見る視点、など元からある私たちの行動一つひとつに「ケアの倫理」という枠組みを与えてくれた、ということだと思っています。
皆さん、「あ、それって、ケアだね、ケアの倫理だね」と一日一回言葉にしてみましょう。いまここにある思い、そこにあった行為がキラキラと光り輝いてくることでしょう。

医局での読み合わせ風景



