先日12月8日に憲法9条の碑が平和病院の前に建ち、除幕式が行われました。
ジャーナリストの伊藤千尋さんも駆けつけてくれました。憲法9条の碑が建つと全国どこへでも飛び回っており、このたびの5月からのプロジェクト・募金活動や平和病院の歴史などいろいろと取材していただきました。『非戦の誓いpart2』が来年に出版準備をしているとのことで、そこに取り上げてもらえるようです。
除幕式では伊藤さんにミニ講演をしていただきました。その中で、コラム的に話されていたことが印象に残りました。9条の碑を小学校など学校に作ったらどうか、ということです。戦前の学校には奉安殿という施設が必ず設置されており、それは天皇皇后の写真(御真影)と教育勅語が安置されている小さな建物でした。学校における最重要施設でその前を通るときには最敬礼をしなければならず、なにもせずに通り過ぎるのが見つかると先生から叱られた、その最敬礼により生徒たちは毎日少しずつ軍国少年少女になっていったとのことです。
今度は9条の碑を学校に作ることで、毎日平和の尊さ、ありがたさを確認し、戦争をしてはいけないと思う国民を作ることはできないだろうか、といったものです。
毎日医師として仕事をしていて思うことは、平和でなければ医療は成り立たない、を実感します。毎週月曜日に、病院前でウクライナ・ガザ、戦争反対のスタンディングをしていますが彼の地では何の罪もない子どもたちが戦火から逃げ惑い、飢えや寒さに苦しんでいます。平和でなければ医療はできない、平和だからこそ病気とたたかえる。
病院の真ん前に思っていたよりも立派な9条の碑が建ちました。職員の皆さんが毎日もっと身近に非戦・平和を感じ、その思いを医療に、日常生活に活かしていけるような職員集団になってもらえたらと思います。