Vol.70

平和病院の優位性である「連携」とは

今年度の平和病院の病院目標は、【「誰のために・何のために」の医療・介護活動を考え、「連携」「共有」を大切に平和病院の優位性を強めていきましょう】です。

この連携について考察します。2013年に第1回目を開催した地域連携懇談会、コロナ禍を挟んで数年開催できずにいますが、第6回目が2018年10月に開催されています。ここで私が内科部長の立場でプレゼンをしました。そのときのテーマとして、【自分たちは「最も開かれた病院」と自認しているが、実は「最も閉じられた病院」ではないのだろうか?】という問題意識のもと、各医療機関の連携担当者に期待すること・困ったことについてアンケートをとった結果を報告しました。

・入退院時の連携でうまくいかない。病院側と相談しにくい・情報交換がうまくいかない。
・退院時の連携でスムーズに行えるようパイプ役になってほしい。
・カンファレンスに呼んでもらえなかった。退院前カンファレンスを重視してほしい。
・急患や緩和ケアの患者さんの入院をお願いしても入院させてくれなかった。

外部からみて、これらは現在改善しているでしょうか、閉じられた病院から開かれた病院になっているでしょうか。ちなみに、紹介患者の実数を2017年と2023年で比較すると、総数は1310→2288件(1.7倍)、内科は610→1057件(1.7倍)、整形外科は253→330件(1.3倍)、緩和ケアは325→409件(1.3倍)、小児科は46→423件(9.2倍)といずれも増えていました。

厚労省の政策誘導もあり、現在の病院はどことでも連携しなければ生き残れないようになっており、超急性期-急性期-回復期-慢性期-在宅 と事業所ごとの棲み分けが高松市内でも行われています。当院の医療上の強みである、緩和ケア・訪問・総合診療 は上流・下流の医療機関はもちろんのこと、介護・福祉・在宅系の事業所、行政機関との連携が必要であることは言うまでもありません。

これからも平和病院は連携を重視し、地域に最も開かれた病院と言っていただけるように、連携こそが強みと胸を張って言えるように、より一層努力していきたいと思います。

4月4日開催の火災避難訓練の総括時風景