先日の土曜日午後に半年に一度開催される、香川民医連所属の医師のほとんどが参加する香川民医連医師団会議が行われました。私は高松平和病院の病院長をしていますが、この会議を主催する医師委員会の委員長も務めています。香川民医連は2病院3診療所合わせて20数人の医師からなる小さな所帯ですが、医師一人ひとりが香川民医連で働いてよかった、働き続けたいと思える集団にするために頭を捻っています。
会議では、平和病院やみき診療所の建て替え問題(長期計画の検討)、医師の働き方改革、医学生対策(リクルート)などが議論されました。平和病院はいよいよ立て替え予定地が確定し、どんな病院を作っていくか、ということに注力しなければなりません。
しかし、この会議では、その前段階である、支える組織内の医師が増えないと絵に描いた餅だよね、ということに焦点を当てました。結論としては、自分たちの日々行っている医療活動がいかにやりがいのある貴重な仕事であるかを確認し、発信することが必要だと考えられました。
また、私たちの組織の医師が増えることもそうですが、日本の医師数がそもそも足りていない、医師を増やせという全国的な運動が現在行われており、これについても会議で取り上げました。最近も不幸な研修医の過労死事件がありましたが、この少ない医師数で今年4月から施行される「医師の働き方改革」を行わなければなりません。新聞やネット上の各種論説を見ていると、医師が足りていないので医師を増やせ、ということにはなっておらず、医師の偏在やワークシェア(診療看護師や医師事務支援)にフォーカスがあたっています。この人手不足の中で、そういった看護師や事務をさく余裕がどこにあるのか、それだけで医師や看護師の夜勤が回せるようになるのか、などと思わずにはいられません。
看護師が以前から言われますが、医師も、最近では介護士の募集・人員補充のために紹介業者に支払う金額が莫大な額になっており、病院経営を圧迫しています。ケアの人材を増やすことが喫緊の課題となっていると地方中小病院の長として強く思います。