今日の午後、県庁へアスベスト対策に関する担当課(香川県環境森林部環境管理課・健康福祉部健康福祉総務課・商工労働部労働政策課)へ懇談に行ってきました。
私たち香川民医連のアスベス対策委員会では、関係団体とも協力し、1982年からアスベスト被害者の方の診療や救済、健康被害などに関する相談活動を行っています。
この40年間で様々なアスベストに関する訴訟がたたかわれ、アスベストによる健康被害に関して国の責任が極めて重く、建材企業の共同不法行為責任を認める判決が出てきています。
これ以上アスベストによる健康被害を生まないよう国として、県として、どのような施策があるのか、被害者の救済状況はどうなっているのか、などの意見交換をしてきました。県の職員の皆さんも丁寧に対応していただき、今後の情報交換や職業病健康相談会への県としての後援などをお願いしてきました。
考えてみると、息がしんどい、咳が続く、と言って病院へ来院された方の中で、検査の結果アスベストによる健康被害があると拾い出し、労働基準局などに労働災害の申請などの救済活動を行っています。これはSDH活動の下流で活動(ミクロの視点)していることにあたります。今後アスベスト被害が生み出されないようにするために行政や社会に働きかける今日の懇談行動はSDH活動の上流での活動(マクロの視点)にあたります。
健康被害というのは、どんなものにせよ原因の原因があるわけで、そこにフォーカスをあてるSDHの視点を日々の診療に取り入れ、ときには医療専門職として行政などに働きかける活動を今後も続けていきたいと思います。