Vol.50

医師の育休について

先日、全日本民医連と医療福祉生協連の共催である、第20回臨床研修交流会が開催されました。

当院からの演題発表として、「育休推進のススメ~権利を保障して生存競争に勝ち残る」として、植本一駿先生と佐藤龍平先生が発表してくれました。

女性が中心の職場である看護師の分野では、昔から産育休の制度が整備されてきましたが、医師の分野ではこれまで男性中心で女性医師が少なかったこともあり、産育休の制度整備が進んでなかったように思われます。医師に限ったことではありませんが、この世代はキャリア形成とライフプランの両立が特に大事な時期であり、組織にとって重視すべき案件です。

発表の内容を少し紹介すると、当院では2017年から2023年までの期間で、男性も含め7人の医師がのべ11回の育休を取得しました。平均取得期間は約5ヶ月。その間の診療カバーは残ったスタッフで無理なく診療活動を継続できるよう調整を行い、不足する部分はパート勤務医を配置しました。

育休をとった医師全員が常勤医として職場復帰しています。もちろん診療科の状況に合わせて、時短勤務やオンコール・宿日直の配慮、子の体調不良時の勤務調整、病後児保育の活用など、医局全体、病院全体の理解やサポートが必要です。特に、男性医師には育児に主体的に関わることを勧め、病院全体の働き方への向き合い方を変えたともいえます。

最近読んだ本の中では、現在の子育て世代(巷ではY世代・Z世代という)には、会社や職場・仕事と個人の生活をどのように保っていくかという考え方、つまり、ワークライフバランスは当たり前すぎて、もはや死語になっているとありました。家庭を蔑ろにして仕事をしてきた私を含むX世代(概ね44歳以上)向けの言葉であること。また、Y/Z世代は、いまの環境は自分のスキルやキャリアを成長させてくれる環境なのか、をとても重視するとのことです。

ジェンダーの観点や、働きやすさ、ひいては、リクルート戦略からも、産育休制度を含め、すべての人がその人らしく働ける環境を整えることがいまの時代には必須です。

「育休推進のススメ」のスライドから