この2週間で病院機能評価とJCEP(卒後臨床研修評価機構)のふたつの外部評価法人からの実地監査を受審しました。
受審の意義として、病院組織は理念達成や地域に根ざし、安全・安心、信頼・納得の得られる質の高い医療サービスを提供するために、たえず改善活動を行っています。そのためには、病院の自助努力が最も重要ですが、更に効果的な手段としては、第三者による評価が有用となります。
病院機能評価は、組織全体の運営管理や提供される医療について第三者の立場から評価が行われ、現状が客観的に把握され、改善すべき問題点や目標、また、自身の優れている点が明確になります。そして、PDCAサイクル的にさらなる評価を受けるための準備が改善のきっかけとなります。
高松平和病院は、民医連や医療生協などの全国組織の一員として、比較的全国各地の情報が得やすく平準化していこうと日々努力しています。しかし、ともすれば、標準から取り残され、自分たちの病院はガラパゴス化してしまってはいないかと時々不安になります。今回、実際に病院の中に評価調査に入っていただき、また、実際のカルテも見てもらいながら、診療現場、診療手順、同意書の書式に至るまで、病院のハード面・ソフト面の評価をしてもらい大変参考となりました。
今回の評価員のリーダーが、「自分たちの良いところをどんどんアピールしてください」と各現場の担当者に聞いて回られていました。足りないところを指摘されるだけの監査ではなく、自分たちの良いところってなんだろう、といつもとはまた違った観点から自分たちの診療や理念を見直すことができました。
「社会的に困難を持った住民や患者に寄り添った医療を提供すること」「地域になくてはならない病院であり続けること」「心理的安全性が根付いた権威勾配の少ない活気ある組織であること」これらのミッション実現のために今回の審査を今後の病院機能の改善に活かしていきたいと思います。