先日の土曜日午後に半年に一度開催される、香川民医連所属の医師のほとんどが参加する香川民医連医師団会議が行われました。私は高松平和病院の病院長をしていますが、この会議を主催する医師委員会の委員長も務めています。香川民医連は2病院3診療所合わせて20数人の医師からなる小さな所帯ですが、医師一人ひとりが香川民医連で働いてよかった、働き続けたいと思える集団にするために頭を捻っています。
会議では、平和病院やみき診療所の建て替え問題(長期計画の検討)、医師の働き方改革、医学生対策(リクルート)などが議論されましたが、私が個人的に力を入れているのが、医局・医師集団の気持ちを一つにすること(団結すること)です。これを達成するために、代々の医師委員長は「医師政策」を策定して、我々医師がどういった方向へ向かうのかについて議論をしてきました。
現代風に現状や問題点を抽出する前提として、医師それぞれが仕事や生活に対して多様な価値観、環境で働いています。組織に一人の有能なリーダーがいてチームを力強く導いていく、という従来の構造では対応しきれなくなっています。多様性の時代では、それぞれが心理的安全性を確保されながら、強みを発揮し、個々が成長していくことが組織の発展につながります。そんな場をいかにつくるか、言語化するか、について取り組んでいます。これはもちろん、医局・医師集団に限らずすべての職場にあてはまることです。
来春は予定として新卒・既卒合わせて数人の医師の新入職が内定しています。この先生方にのびのびと研修や仕事をしてもらうために、今いる医師間でも多様性が当然のこととして受け入れられる土壌をつくり、春に先生方を迎え入れたいと思っています。
(参考:週刊医学界新聞2022年12月19日号特集:座談会【理論と現場の壁を乗り越え誰もがリーダーシップを発揮する】)