Vol.29

クラスターと密な青春

およそ1ヶ月、ちょうど夏休み期間で病棟のコロナクラスターを終息させることができました。先週からすべての病棟で入院受け入れを再開し、外来や救急、地域連携でせっせと患者さんを受けて、病棟では黙々と入院受け入れをしていただいています。

さて、話は大きく変わって、早くも今年の流行語大賞になるのではないかと言われていることばがあります。「青春ってすごく密」。先日行われた夏の甲子園・高校野球で優勝した仙台育英高校の須江航監督が閉会式で言ったことばです。

現代の小中高生・大学生は授業や部活動、体育祭や文化祭、入学式や卒業式などの行事の多くがコロナ禍で中止や制限がされてきました。この3年近く、我々医療従事者としては、3密はダメですよ、感染者を増やさないため、医療を安定させるために、一つでも密は避けましょう、と言い続けています。

私にも高校生・中学生の娘・息子がいるのですが、若い世代の彼らはその時期にしかできない貴重な機会が制限されています。彼らの今後の人生で青春時代ってどういう風に思い返すんだろうか、密な青春時代を謳歌するために私たち大人にできることはなんだろうか、と改めて思いました。クラスターと密な青春、いろいろと考えた夏の終わりです。