Vol.24

横断幕設置と参院選

「医療費でお困りの方 まずはご相談ください ~無料低額診療事業やっています」と記したオレンジ色の横断幕が先月末に病院正面についに掲げられました。これは院長になる前から絶対にしたかったことの一つです。

無差別平等の医療、地域に開かれた病院であることを公言しながら、これまでは病院の目立つところにはそれらしいことを書いていませんでした。他県の民医連・医療生協の病院へ訪問する機会がたまにあるのですが、表から見たらそれ相応に掲げられているところが多かったので、当院でも必ず設置したいと思っていました。

さて、今週末は参議院選挙の投開票日です。半年前の衆議院選挙のときとはかなり社会情勢が変化しています。半年前はコロナ対応やそこで苦しめられた労働者への手当てや蔑ろにされたケアの充実を訴えていました。しかし、現在の参議院選挙では、ロシアのウクライナ侵攻をめぐって戦争をする国か平和を希求する国になるのか、また物価高で苦しめられている国民に対する政治からの処方せんはどうなのか、などが問われています。

岸田首相はG7サミットやNATOの会合に参加して、まだ選挙中であるにも関わらず、防衛費を2倍にします、など勝手に各国に約束してきました。このまま与党が選挙で勝ってしまうと、軍事費のための増税や社会保障の切り捨てにますます拍車がかかることでしょう。

「Think globally,Act locally」 世界や国内の出来事に関心を向け、連帯し、かつ行動もしながら、地元で・病院の外で困っている人をいかに見つけて繋いですくい上げられるか。オレンジ色の横断幕に目がとまって、相談に来てもらい、地域の困った人の拠り所になっていけたらと思います。