Vol.20

今日から男性医師が育休に入りました~多様性の時代の働き方~

今日から、家庭医療科医長の佐藤龍平先生が約1ヶ月間の育休に入りました。当院の医局・医師集団では、男性医師であっても育休をとれるように、とってもらえるように配慮しています。

現代社会は「VUCA」と呼ばれる環境にあるそうです。「Volatility:変動性」「Uncertainty:不確実性」「Complexity:複雑性」「Ambiguity:曖昧性」の頭文字からなりますが、あらゆるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象が次々と発生するため、将来の予測が困難な状態を指す言葉です。世界的にはウクライナの戦争で経済情勢が混沌としています。医療界においてはまさにいまのコロナによる大混乱があてはまります。また、医師の労働における、働き方改革もかなりの変化を伴うものと言っていいでしょう。

この時代において重視されるのは、多様性を尊重できること、限られた時間で多くの結果を出すこと、答えのない問いに答えを出すことなどがあげられています。これまでのような、画一的な価値観ではなく、「みんなちがって、みんないい」を地で行かなければなりません。今風にいうと、ダイバーシティ。SGDsにも当たり前のように取り上げられています。

全日本民医連の医師関連では、「多様性と共通項」ということで数年前からいわれています。医師だけに限らず、現代の医療従事者は働く場所の多様化や流動性、各世代の価値観の違いも相まって、仕事重視の人、家庭重視の人、民医連でずっときた人、途中から民医連に合流した人、いろいろな人と一緒に働いています。一定のレベルの維持は必要ですが、その中でそれぞれの働き方を尊重する、人と違うことが素晴らしいと思えるようにしていかなければなりません。

この時代にこそ、大切なことは、共通項と示されているように、その組織のビジョンやミッションがその多様な仲間たちにどのくらい浸透しているか、に尽きます。平和病院の理念を一言で言うなら、(何度も出てきていますが)「誰のために、なんのために」です。

これら「多様性と共通項」の価値観を大切にしながら、働き方改革にも柔軟に対応していきたいです。